当研究室では「内分泌システムの分子進化」の解明を目指しています。精密に制御されている内分泌のシステムが生物進化に際してどのように出現し、機能を獲得したのか?という問題に取り組んでいます。「ステロイドホルモン受容体」に焦点を当てて様々な生き物から受容体遺伝子の単離・機能解析を行うことによって、遺伝子の分子進化および機能進化について研究を進めています。

学生の皆さんへ

私たちの研究室ではステロイドホルモンの受容体の分子進化・機能進化を解析しています。いろいろな生物から受容体遺伝子を単離して、その機能を解析することによって高等脊椎動物で見られる精密な内分泌システムが進化の過程でどのように成立してきたのかを探究しています。興味のある学生、大学院生は一緒に研究をして面白い発見をしましょう。

現在、大学院生(1名)・研究生(1名)・学部4年生(2名)の合わせて4名が所属しているラボです。世界に通用する研究、教科書に載るような研究を目指しています。他大学からの大学院進学者も大歓迎です。皆さんとともに素晴らしい研究をしたいと願っています。

ステロイドホルモン受容体の分子進化

私たちの研究室では「ステロイドホルモン受容体の分子進化と機能解析」を追求しています。
ステロイドホルモンはその受容体を介して生殖腺の発生や分化、さらに生体内環境の維持に重要な役割を担っています。このステロイドホルモンによる内分泌環境維持機構の分子進化を調べる為に、動物進化のうえで重要な位置にある古代魚やヤツメウナギ、ナメクジウオさらに無脊椎動物のステロイドホルモン受容体の解析を行なっています。
これまでに、高等脊椎動物が持っている女性ホルモンの受容体(エストロゲン受容体)は頭索動物であるナメクジウオの段階で遺伝子が出現した事を見出しています。しかし、エストロゲンと結合する特性はその後の生物の進化に伴って現れたことが分かってきました。更なる分子進化・機能進化の解析やエストロゲン受容体以外のステロイドホルモン受容体についても解析を行っています。
ナメクジウオ

化学物質の生体影響調査

風邪薬や向精神薬など様々な医薬品は大部分は服用後に私たちの体から排出されます。多くの医薬品は化学構造上、下水から取り除くことが困難で河川へ流出すると考えられています。河川を汚染した医薬品の標的は魚類などの水産生物です。私たちのグループは様々な医薬品の影響を調べるための「簡易バイオアッセイ系」の確立、そして個体への影響を調べています。

温度感受の機構を探る

温度を感受する仕組みはどうなっているのでしょうか。最近の研究から、TRPファミリー遺伝子が様々な温度を感知する機能を有することがわかってきました。しかしながら、脊椎動物の温度感受遺伝子の分子進化に関する研究はほとんど行われていません。私たちの研究グループは、軟骨魚類からTRPファミリー遺伝子の単離に成功しています。さらに、様々なタイプのTRPファミリー遺伝子の単離を試みていると同時にどのような温度帯に反応するのかも調べています。最近TRPファミリーとステロイドホルモンが結合するという報告が出されました。外部の環境と内部の環境を結びつける手がかりとなる研究が進むと考えれています。
ページの先頭へ